
「仕事が早く終わりました。次、何しましょうか?」—この一言が出てこない会社は、黄信号です。
あなたの会社にもいませんか
「あの子、最近やたら仕事が早いな」
そう感じている経営者の方、いらっしゃいませんか。
生成AIを自分で学び、業務に取り入れ、これまで半日かかっていた作業を1時間で終わらせてしまう。
報告書も、議事録も、顧客への提案資料も。
周りが気づく頃には、もう次の仕事に手をつけている。
そういう社員が、今、石川県の中小企業にもぽつぽつと現れ始めています。
私は生成AI・DXの分野で企業登壇70回以上、職業訓練DX講座も5期目を迎えていますが、最近の現場で強く感じていることがあります。
生成AIを使いこなす社員は増えてきた。でも、その社員を正しく評価できている会社は、ほとんどない。
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面接で「生成AI、使っていいですよね?」と聞かれる時代
日々の就職・転職の面接で、こんな質問が出始めています。
「御社では生成AIを使っていいですよね?」
これ、数年前なら考えられなかった質問です。
でも今は、求職者にとっての「当たり前の確認事項」になりつつある。
つまり、生成AIが使えない会社は、そもそも選ばれなくなってきているということです。
石川県でも、本気で生成AI活用に本腰を入れる会社が増えそうな気配があります。
それ自体はとても良いことです。
ただ、その先に待っている落とし穴に気づいている経営者は、まだ少ない。
「手が早い人」に仕事が集中する構造
落とし穴とは何か。
生成AIを活用して、業務効率化を率先して進めてくれる社員がいる。
ありがたい存在です。でも、その社員をどう評価するかという基準が、多くの会社にはまだない。
すると何が起こるか。
仕事が早い彼、彼女のもとに、どんどん仕事が集まってくる。
「あの人、早いから頼もう」「もう終わったなら、これもお願い」——悪気はない。
むしろ頼りにしている証拠です。でも、頼られ続けた本人は疲弊していく。
がんばって生成AIを覚えて、工夫して、時間を生み出したのに。
その結果が「もっと働け」では、誰だって心が折れます。
そして、ある日突然、静かに退職届が出される。
これは仮定の話ではありません。私が現場で見聞きしている、リアルに起こり始めていることです。
正直に言います。私もまだ「正解」は持っていません
じゃあ、どうやって評価すればいいのか。
そう聞かれそうですし、実際に聞かれます。
でも、正直に言います。私自身、確たる答えはまだ持っていません。
従来の人事評価は「時間」や「作業量」をベースに設計されてきました。
8時間働いて、これだけの成果を出した、と。
でも、生成AIを使えば同じ成果を2時間で出せてしまう。
残りの6時間をどう評価するのか。
「暇そうにしている」と見るのか、「6時間分の新しい価値を生み出すチャンスがある」と見るのか。
これは、一人のコンサルタントが「正解はこれです」と言い切れるような単純な話ではないと思っています。
だからこそ、生成AI活用を進めている経営者や人事の皆さんと一緒に考えていきたい。
一つだけ、ヒントがあります
ただ、一つだけヒントになることがあります。
生成AIを活用する環境を整えた。パソコンも用意した。ツールも導入した。研修もやった。
でも、誰からも「仕事が早く終わりました。次、何しましょうか?」という声が上がってこない。
このとき、その会社には何か大きな問題があると見ていいと思います。
なぜなら、生成AIをまともに使えば、確実に時間は生まれるからです。
それなのに「早く終わった」と言えないのは、言ったら損をすると思っているからです。
「早く終わったと言えば、もっと仕事を押し付けられる」
「効率化しても評価されないなら、黙っていた方がマシだ」
そう感じさせている組織の空気こそが、本当の問題です。
評価の仕組みがないまま走ると、一番大事な人から辞めていく
生成AIの導入は、ツールの話ではありません。組織の評価制度と文化の話です。
「AIを使って早く終わらせた人が報われる」——そんな当たり前のことを、仕組みとして作れるかどうか。
これができないまま「とりあえずAI入れよう」と走ると、一番優秀で、一番前向きで、一番会社に貢献してくれている人から辞めていきます。
石川県の中小企業にとって、エース社員の離職は致命傷です。
採用難のこの時代、代わりの人材はそう簡単には見つかりません。
一緒に考えませんか
私は「答えを教える先生」ではありません。
現場で一緒に汗をかいて、泥臭く考えて、その会社に合ったやり方を見つけていく伴走者でありたいと思っています。
生成AIの評価制度なんて、まだどこにも「完成形」はありません。
だからこそ、今から一緒に作っていける。
それは、石川県の中小企業にとって、むしろチャンスだと思います。
「うちの会社でも同じことが起きそうだ」と感じた方。
まずは話をしましょう。答えは一緒に見つけていけばいい。
