
「この場で聞かなきゃ意味がない」──参加者たちの本気が、予定を変えた。
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準備していたスライド、使いませんでした
昨日、能美市商工会でDXセミナーの1日目に登壇しました。
前半は「AI=九九になる世の中での採用戦略」について。
これからの時代、生成AIが「使えて当たり前」になっていく中で、どうやって人を採用し、育てていくか。そんなお話をさせていただきました。
そして後半は、Google Geminiの最新機能や使い方を、じっくり解説する予定でした。
でも、結果的にその時間は、ほとんど取れませんでした。
理由は単純です。参加者の皆さんの熱量が、想像以上だったから。
止まらない質問、切実な悩み
前半の「DX=採用」の話が終わった後、質疑応答の時間を設けました。
すると、次々と手が挙がりました。
「正確な情報をどうやったらAIから引き出せますか?」
「簡単にブログ投稿するための文章生成方法は?」
「属人化、アナログ、ごちゃまぜの環境でAIを活用するには?」
どの質問も、本当に切実でした。
マニュアル通りの答えじゃ、きっと届かない。
その場の空気を感じながら、一つひとつ丁寧に答えていくうちに、気がつけば後半の1時間があっという間に過ぎていました。
カリキュラムを捨てる勇気
正直、迷いました。
「予定通りGeminiの解説をしなきゃいけないんじゃないか」
「せっかく準備したスライドがあるのに」
でも、目の前の参加者の皆さんの表情を見て、決めました。
今この瞬間、この人たちが本当に必要としているのは、ツールの操作方法じゃない。
自分の悩みに対する答えなんだ。
Geminiの使い方なら、YouTubeを見れば分かります。
でも、「御社のその悩みに対するGeminiの活かし方」は、この場の対話でしか生まれません。
だから私は、予定していたカリキュラムを捨てて、対話を続けることを選びました。
これまでの経験があったから、できたこと
実は、こういう「想定外」は初めてじゃありません。
これまで2年で70回以上のセミナーや職業訓練DX講義で360時間に登壇してきて、様々なITツールをワークショップ形式で教えてきました。
NotebookLM、ChatGPT、Canva…。
その中で学んだのは、「完璧なカリキュラムより、柔軟な対応力」の大切さです。
料理に例えるなら、レシピ通りに作ることよりも、目の前の食材の状態を見て、火加減を調整できることの方が大事なんです。
次回は、本気のワークショップ
終了後、心地よい疲労感に包まれました。
そして同時に、「次回はもっと実践的にしよう」と決めました。
第2回は、参加者の皆さんが実際に抱えている課題を持ち寄って、GeminiやNotebookLMを使いながら、その場で一緒に解決していくワークショップ形式にします。
「聞く」だけじゃなく、「触る」「試す」「自分のものにする」。
そんな時間を作りたいと思っています。
「教科書」じゃなく、「伴走」を
私がいつも大切にしているのは、「伴走支援」という考え方です。
一方的に知識を教えるんじゃなく、その人の横に並んで、一緒に歩く。
だから、予定が崩れても焦りません。
むしろ、そこに「今、この人たちが本当に必要としていること」が見えるからです。
能美市の経営者の皆さんの熱量を肌で感じた昨日のセミナー。
この熱を、次回のワークショップでさらに実践につなげていきます。

