
嵐の海を天気図の暗記で乗り切ろうとしていませんか?
※これは仮定の話です
Contents
よくあるVUCAクイズの風景
先日、とある企業の研修会場でのことです。
「はい、それでは皆さん!VUCAの時代を乗り切るための知識クイズをやってみましょう!」
講師の声に合わせて、参加者の手元にはスマホが光ります。
画面には選択肢が4つ。
「VUCAの『V』は何の略でしょう? ①Variety ②Volatility ③Victory ④Volume」
会場のあちこちから「あー」「えーっと」という声が聞こえてきます。
正解発表の瞬間、当てた人は小さくガッツポーズ。外した人は苦笑い。
最近、こんな光景をよく目にしませんか?
SNSでも「VUCA時代を乗り切るための知識クイズ!」なんてコンテンツが流行っています。
手軽に知識が試せて、正解すれば承認欲求も満たされる。
ついやってしまう気持ち、よく分かります。
でも、ちょっと待ってください
海外で学んだ「正解は一つじゃない」という当たり前
DX推進の専門家として、そして海外の「正解は一つじゃない」が当たり前のフラットな環境を経験した私から見ると、正直なところ甚だ疑問に思うのです。
「そのクイズに正解することで、何か本質的な価値は生まれるのでしょうか?」
VUCAとは、そもそも「変動性・不確実性・複雑性・曖昧性」の頭文字。
つまり、"決まった正解がない" 時代のことです。
そんな時代に、たった一つの「正解」を求めるクイズに躍起になるなんて、まるで嵐の海を「天気図の暗記テスト」で乗り切ろうとするようなもの。滑稽だと思いませんか?
思考停止の罠
もっと怖いのは、クイズで正解を見つけた瞬間に思考が停止してしまうことです。
最も重要な「なぜ?」「他に方法はないか?」という問いを立てる力を奪っていきます。
これこそが、変化の時代における最大の弊害なのです。
例えば、生成AIを使った業務改善を考える時も同じです。「ChatGPTの使い方クイズ」で高得点を取ることより、「うちの会社のこの作業、本当に人がやる必要があるんだろうか?」と疑問を持つ方が100倍価値があります。
本当に必要なのは「思考の体力」
地に足のついた力を鍛えませんか?
小難しいカタカナ語(VUCA)を覚えるクイズで分かった気になるのではなく、もっと地に足のついた
「思考の体力」を鍛え始めませんか?
具体的には、こんなことから始められます:
明日の会議で実践できること
- 当たり前とされている前提に、あえて「本当にそうだろうか?」と問いを立ててみる
- 一つのニュースに対して、賛成・反対・中立の3つの視点でコメントを考えてみる
- 「なぜ今まで通りのやり方を続けているのか?」を言葉にしてみる
生成AIと一緒に考える力
実は、生成AIも同じような発想で活用できます。
ChatGPTに「正解」を求めるのではなく、「こんな視点もあるんじゃないか?」「他にはどんな可能性があるだろう?」という対話の相手として使ってみてください。
AIは間違うこともありますが、それすらも「なぜそう考えたんだろう?」という思考の材料になります。
不確実な未来を生き抜く本当のスキル
本当に価値があるのは、クイズの答えを知っていることではありません。
答えのない問いに対して自分なりの仮説を立て、行動し、学び続ける力です。
それこそが、不確実な未来を生き抜く唯一のスキルなんですよ。
石川県の中小企業の皆さんも、東京の大企業と同じ土俵で戦う必要はありません。
地方だからこそできる、お客様に寄り添った独自のサービス。
それを見つけ出すのも、まさにこの「問いを立てる力」から始まります。


