石川DX実践会議とは|地域のITリテラシーは、地域で実践している人が上げる

石川で、月に一度、月末の土曜に集まる会をひらいています。

石川DX実践会議といいます。

これまで21回。集計できている範囲で、参加者は147名です。全部の回が有料です。

note には開催レポートを書いてきました。https://note.com/solobizjourney/m/mdca61c0af879

ただ、この会を何のためにやっているのかを、まとめて書いたことが一度もありませんでした。

ブログには1本もありません。

今日はそれを書きます。答えるのは3つです。

なぜ地域の人でないとITリテラシーは上がらないのか。

なぜ講師を私1人にしていないのか。

そして、この活動は外から見ると何に見えるのか。

石川DX実践会議とは何か

月に一度、月末の土曜。会社の規模も業種も問いません。単発で参加できます。

※ 派生のセミナーも随時開催しています。

やるのは持ち寄りです。

ChatGPT、Gemini、NotebookLM、AppSheet。

派手な事例ではなく、自分の現場で本当に回った段取りを持ってきてもらう。

参加者は自分の端末を操作します。説明を聞くだけの時間は作っていません。

開催は石川だけではありません。富山でも開いています。

そして、講師は私1人ではありません。

これまでに、参加者だった方が2名、登壇する側に回りました。

数字を並べておきます。21回。集計できている範囲で147名。全部の回が有料です。

「集計できている範囲で」と書いたのは、正直に言えば、初期の回の名簿が手元に残っていないからです。

実際はもう少し多いはずですが、確認できない数は書きません。

この数字は、この会だけのものです。私個人の登壇回数とは別に数えています。

なぜ、地域のITリテラシーは地域の人でないと上がらないのか

理由は3つあります。

ひとつ目。前提が違います。

地方の中小企業には、情報システムの担当者がいません。一人が何役も持っています。

だから「まず担当者を決めてください」で話が止まります。
決められる担当者が、そもそもいないからです。

この前提を共有していない人が説明すると、言っていることは正しいのに、誰も動けません。

ふたつ目。道具より先に、事情が要ります。

記録。申し送り。請求。シフト。おたより。
この言葉で話せる人でないと、どこで詰まっているかが分かりません。

「文書作成が効率化できます」では届きません。

「申し送りの下書きが3分で出ます」なら届きます。

同じことを言っているのに、届き方がまるで違う。

その言葉を持っているのは、その現場の近くにいる人です。

みっつ目。続きがあります。

地域の人なら、半年後にまた会います。

商工会の集まりでも、別のセミナーでも、スーパーの駐車場でも会う。

そのときに「あれ、どうなりました」と聞けます。
聞かれるほうも、聞かれると分かっているから、少し進めておきます。

私はこれが一番大きいと思っています。

リテラシーは、講義の90分で上がるのではありません。
次に会うまでの半年で上がります。

誤解のないように書いておきます。

外から来る人が悪い、という話ではありません。
県外から来られる講師の方が持っている情報は正確で、新しい。むしろ必要です。

足りないのは、その日のあとです。
地域に続きを持てる人がいないと、どれだけ良い内容でも、その日で終わります。

だから、講師を1人にしていません

この会の目的は、私に習いに来る人を増やすことではありません。

石川で、教えられる人を増やすことです。

さきほど書いたとおり、受講生だった方が2名、登壇する側に回りました。

私の活動に賛同した共同の講師もいます。

一番うまい人が1人いる状態は、その人が動けなくなった日に止まります。

これは会社のDXで何度も見てきた形と同じです。

詳しい人が1人だけいて、その人が辞めた日に全部止まる。
エースの離職で止まるのと、構造がまったく同じです。

講師を増やすのは、親切ではありません。止まらないための設計です。

4つ目の問いで、手が止まりました

続けていると、一つ気になってくることがあります。
この活動は、外から見ると何に見えているのか、ということです。

以前、ニュースとして取り上げられる活動には共通点がある、という整理を見せてもらったことがあります。

項目はいくつもありました。
ただ、自分の会に当てはめようとすると、結局、次の4つの問いに縮まりました。

1. それは、いまこの地域で困っていることに触れているか

触れていると思います。生成AIを触れる人がいる会社と、いない会社。
その差が、そのまま地域の差になり始めています。人手不足の話とも重なっています。ここは書けます。

2. 言われてみればおかしい、という形になっているか

なっています。支援が一番要る地域ほど、教える人が地域にいない。

だから外から呼ぶ。だからその日で終わる。

この形が何年も続いているのに、誰も特別おかしいと言いません。ここも書けます。

3. 説明を聞いた人が、へえ、と言う部分があるか

あります。教わる側だった方が2名、登壇する側に回っています。

土曜の朝に、有料で、自分の端末を持って人が集まっている。だいたいこのあたりで聞き返されます。

4. それは「初めて」か

ここで止まりました。

全国初でも、県内初でもありません。

この会の「初めて」は、21回のうちの1回目で終わっています。
今月やることも、来月やることも、先月と同じ形です。

3つは書けて、最後の1つが書けない。

しばらく考えて、無いほうがいい、と思いました。

「初めて」は一度しか使えません。

地域のリテラシーを上げているのは、1回目ではなく、そのあとに続いた20回のほうです。

147名のうち、1回目にいた方はごく一部です。
残りの大半は、「初めて」が終わったあとに来ています。

続いていることは、ニュースになりません。

だからこそ、ニュースにならないものを誰かが続けるしかない。そう考えています。

もし自社の取り組みをどう伝えるか悩んでいる方がいたら、この4つを自分の言葉で書き出してみてください。

書けない項目が出たとき、それが弱点だとは限りません。

「勉強会は自己満足では」「行政がやることでは」

想定される声に、先に答えておきます。

集まって終わりでは。 

その日に自分の端末で1つ作って持ち帰る形式にしています。聞くだけの時間を作っていません。
形式の問題なので、一度見ていただければ分かります。

本来は行政や支援機関の仕事では。 

公的な場は必要です。実際に、必要な内容がきちんと設計されて提供されています。

ただ、回数と頻度には限りがある。

月1回、少人数、単発参加という形は、そこを置き換えるものではなく、間を埋めるものです。
どちらかを選ぶ話ではありません。

なぜ有料なのか。 

これは別に2本書いているので、ここでは一行だけにします。
無料の会は、参加費のかわりに連絡先で払ってもらっていることになる、と考えたからです。

セミナーを有料にしても、参加者は富山と茨城と東京から来るようになりました 

https://www.solobizjourney.com/2026/09/11/morning-seminar-arrival/

無料セミナーの参加費は、連絡先で払っている|石川県で5,000円の会を開く理由 

https://www.SoloBizJourney.com/2026/09/19/care-office-seminar-form/

ITが苦手でも参加できるのか。 

できます。生成AIを触ったことがない方が来られる前提で作っています。

理系のIT専門家がスキルを上げるのではない

地域のITリテラシーを上げるのは、特別な人ではありません。
その地域で、実際に自分の仕事で使っている人です。

21回、147名、全部有料。うち2名が、教える側に回りました。
派手な数字ではありません。新規性もありません。

それでも、この形態でやっている組織を知りません。

最後に一つだけ、お聞きします。

あなたの地域で、半年後にもう一度「あれ、どうなりました」と聞ける相手は、誰ですか。


次回の開催

【石川DX実践会議】AIエージェントの「スキル」入門 
2026年9月26日(土)10:00〜12:00/金沢市東山 AnnChai/参加費2,000円/定員15名

説明で終わらせません。その日のうちに、自分の仕事の手順書を1枚つくって持ち帰ります。

お申し込み https://www.kokuchpro.com/event/3fef373fb2dcfe255ffe0532d9e1253a/

当日の題材については、こちらに書きました。

AIエージェントとは何か|毎朝Claudeに任せている仕事で説明します 

https://www.SoloBizJourney.com/2026/09/21/morning-sales-report-drafts/

毎月の日程と、これまでの回はここにまとめてあります。 

https://solobizjourney.com/dx-kaigi/

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