「何を自動化すればいいかわからない」は探し方が逆——生成AIのカスタム指示で"毎日強制スキルアップ"する方法

「自動化しよう」と言われても、何を自動化すればいいかわからない

「生成AIで業務を自動化しましょう」

セミナーでも、ネット記事でも、金融機関の勉強会でも、この掛け声を聞かない日はありません。
しかし多くの現場で、実際に起きているのはこうです。

ChatGPTやGeminiを入れた。議事録の要約もやってみた。メール文面も作らせてみた。
で、次は何をすればいいのか?

ここで手が止まっている経営者・DX担当者の方は、石川県内でも本当に多い。
私が研修先で一番よく受ける相談も、まさにこれです。

先に結論を言います。

止まっているのは、あなたの能力の問題ではありません。「探し方の順番」が逆なだけです。

なぜ自動化のネタは、自分では見つからないのか?

理由はシンプルで、繰り返し作業に一番気づけないのは、それをやっている本人だからです。

人間は、同じ作業を繰り返すほど上達します。

上達すると、無意識にできるようになります。
そして無意識にできてしまう作業は、「作業をしている」という自覚ごと消えてしまう。

毎週作っている報告書。毎回ほぼ同じ文面の案内メール。

月末に必ずやっているデータの転記。
やっている本人にとっては「息をするように終わる仕事」なので、改善対象として目に入らないのです。

つまり「自動化できそうな業務をリストアップしてください」という問いは、一番それが見えていない人に探させていることになります。見つからなくて当然です。

発想の転換:探すのをやめて、AIに検知させる

では、どうするか。

自分で探すのをやめて、あなたの作業を毎日見ているAIに検知させます。

使うのは「カスタム指示」です。

カスタム指示とは、生成AIに「毎回の会話で必ず守らせるルール」をあらかじめ設定しておく機能のこと。一度書いておけば、あなたが何を依頼しても、AIはそのルールを守りながら答えてくれます。

ここに「作業をこなすためのルール」ではなく、「私の仕事ぶりを監視して、改善点を報告せよ」というルールを書き込む。

これだけで、AIとのすべてのやり取りが、強制的にスキルアップの場に変わります。

私が実際に設定している3つのルール(実物公開)

私がClaudeに実際に設定しているカスタム指示は、この3つです。そのままコピーして使ってください。

1. 💡改善版プロンプトの提示
私の依頼文に改善の余地があれば、回答の最後に「💡改善版プロンプト」として、より良い依頼文の書き方を提示してください。

2. 一段上のテクニックの提案
作業が終わったら、今回の作業に関連して「もう一段うまくやる方法」があれば1つだけ教えてください。

3. 繰り返しの検知と自動化提案
私が似たような依頼を繰り返していることに気づいたら、「この作業は型にできます」と指摘し、テンプレート化・自動化の具体的な方法を提案してください。

なぜこれが効くのか、一言ずつ添えます。

1つ目は「添削型学習」です。 

自分の書いた依頼文(プロンプト=AIへの発注書のことです)を、毎回その場で添削してもらえる。
プロンプトの本を読むより、自分の実物を直されるほうが圧倒的に早く上達します。

2つ目は、学習タイミングの設計です。 

人が一番学べるのは「作業が終わった直後」です。今まさにやったことの延長で「次はこうすると楽ですよ」と言われるから、頭に入る。関係ない時間に研修を受けるのとは吸収率が違います。

3つ目が、この記事の主役です。 

自分では気づけない「繰り返し」を、AIが横から検知して教えてくれる。

専属のコンサルタントが、あなたの隣に毎日座っている状態を、無料の設定ひとつで作れるということです。

ChatGPTのカスタム指示では、どう設定するのか?

このテクニックは特定のツール専用ではありません。主要な生成AIすべてに、同じ趣旨の設定場所があります。

  • ChatGPT:設定 →「パーソナライズ」→「カスタム指示」に上記3行を貼り付け
  • Gemini:「保存された情報」に登録するか、Gem(自分専用のAI設定)として作成
  • Claude:設定内のプロフィール欄(AIへの指示欄)に貼り付け

どのツールでも、書く内容は同じで構いません。

「道具を変えたら使えなくなるテクニック」ではなく、生成AIとの付き合い方そのものを変える設定だからです。

結び:3か月後に何が変わるか

この3行を設定して仕事を続けると、3か月後にはこうなっています。

  • 毎回添削を受けているので、AIへの依頼文が最初から的確になる
  • 「型にできます」の指摘が積み重なり、定型業務がテンプレート資産として手元に残る
  • 自分の依頼の失敗と改善の記録が、そのまま社内に展開できる教材になる

実際、私自身この仕組みからAIに指摘され、記事の投稿指示書やセミナー案内メールなど、10本以上の定型業務を「型」として資産化してきました。

探して見つけたものは、ひとつもありません。全部、AIに指摘されたものです。

私はよく「最終学歴より、最新学歴」という話をします。

何年前にどこを卒業したかではなく、昨日今日、何を学んだか。

この設定を入れれば、毎日の作業がそのまま最新学歴の更新になります。

明日の朝、最初にAIへ何かを依頼する前に、この3行を設定に足してみてください。

それだけで、明日からのすべての作業が、あなたの教材に変わります。

そして「うちの会社全体でこの状態を作りたい」と思われたら、そこからが私の出番です。
単なるITツール研修ではなく、現場が自走する組織づくりを、一緒にやりましょう。

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