【林業DX】Google AppSheetで業務アプリを2時間で作る|出退勤・作業管理アプリ実例(石川県セミナーレポート)

「紙の台帳」「Excelへの二重入力」「事務所に戻ってからのPC作業」—その全部、スマホ1台で消せます。

紙に書いて、事務所のExcelに打ち直して、月末にまた集計する。

現場仕事の"あるある"です。

2026年6月25日の夜、金沢・近江町で開いた実践セミナーで、この三重苦をスマホアプリ1つに置き換える様子を、林業の現場で働く方と一緒に作りながらお見せしました。

しかもプログラミングは一切なし。結論から言えば、業務アプリは2時間弱で「動くもの」が作れます。 
その一部始終を、コピペで使えるサンプルプロンプト付きでレポートします。

① 4名中3名がリピーター|"使い続ける"コミュニティで起きていること

今回の「石川県DX実践セミナー 〜Google AppSheetでノーコード開発を体感する〜」は、近江町交流プラザの研修室に集まった少人数ハンズオン形式。

参加者4名のうち、3名が過去のセミナーから続けて来てくれたリピーターでした。

私はこの数字を、あまり大きな声で自慢しません。

でも、正直に言えば一番うれしい数字です。

1回聞いて「へえ、便利だね」で終わるセミナーなら、人はリピートしません。 

「前回作ったアプリ、現場で使ってみたら次はこれが欲しくなった」—そうやって戻ってきてくれる。
私が金沢でやりたいのは、知識を一度配って終わりの"講演"ではなく、現場で使い続けながら一緒に育てていく"伴走"です。

リピーター率は、その手応えそのものでした。

② 林業の方に合わせて、その場でアプリを設計した

今回、参加者の中に林業の現場で働く方がいました。
そこで私は、用意していた教材を脇に置いて、その場で「林業の業務アプリ」を一緒に組み立てる方向に切り替えました。

これは私が一番大事にしているやり方です。

汎用的なサンプルアプリを「はい、こう作ります」と見せても、現場の人の心は動きません。

動くのは「あ、それ俺の毎日の作業だ」と思えた瞬間です。だから順番は逆算でいきます。
きれいな完成形から教えるのではなく、その人の現場の困りごとから引き算して、必要なものだけを組む。

 林業には林業の、介護には介護の、建設には建設の"毎日繰り返している記録"があります。
そこに合わせてアプリの形を変える——ノーコードだからこそ、それが2時間の中でその場でできるのです。

③ 2時間弱で完成した2つの現場アプリ

実際に手を動かして、この夜は2つのアプリが形になりました。

正直に書けば「駆け足」でした。
でも、駆け足でも画面の上で本当に動くものが2つ生まれた—これが何より大事です。

出退勤管理アプリ

1つ目は、出退勤の記録アプリ。Googleスプレッドシートを土台にして、「誰が・いつ出勤して・いつ退勤したか」をスマホからその場で入力できる形にしました。

ポイントは、難しい計算式を人間が組まなくても、出勤と退勤の時刻を入れれば労働時間が自動で出ること。


紙のタイムカードを集めて電卓を叩く作業が、まるごと消えます。専門用語は今日は脇に置きます。
覚えてほしいのは「打ち込めば、勝手に計算されて、後で集計もできる」という効果だけで十分です。

林業の作業管理アプリ

2つ目が、林業の作業管理アプリ。「いつ・どの現場で・どんな作業をしたか」を、現場からスマホで記録していく形です。

これまで紙のメモや頭の中にあった情報が、入力した瞬間に一覧として残り、後から誰でも見返せる。
「現場で書く」と「事務所で記録する」を1回にまとめる—二重入力を消すというのは、こういうことです。

④ アプリは"連鎖"する|参加者から飛び出した「社用車管理アプリ」のアイデア

そして、この夜いちばん面白かったのはここからでした。

出退勤アプリと作業管理アプリが動いた途端、参加者の口から自然に出てきたのです。

「じゃあ、社用車の管理もこれで作れるんじゃない?」

これがAppSheetの本当の価値だと、私は思っています。

1つ「自分の手で動くもの」を作れた人は、便利な道具を1つ覚えるのではなく、「自分の現場のあれもこれも、これで解決できるかもしれない」という発想のスイッチが入る。

アプリは1つ作って終わりではなく、そこから次のアイデアへ連鎖していく。

AppSheetは単なる開発ツールではなく、現場の人のアイデアに火をつける"発火装置"なんです。
誰かから与えられるDXではなく、現場から湧き上がるDX——その瞬間を、今回も目の前で見ることができました。

⑤ 何から作ればいい?迷う人のための「AppSheet設計サンプルプロンプト」

ここまで読んで「やってみたいけど、自分の仕事だと何から作ればいいか分からない」と思った方へ。
それが普通です。むしろ、そこで止まる人がほとんどです。

そこで、その「最初の一歩」をAIに手伝ってもらうためのプロンプトを公開します。

難しいことは何もありません。最初の○○に自分の業界を入れて、生成AI(ChatGPTやGeminiなど)に貼り付けるだけ。 

あとはAIが1つずつ質問してくれるので、答えていくだけで「あなたが最初に作るべきアプリTOP3」が出てきます。

私は○○の業界で働いています。
AppSheetを使って業務アプリを作りたいです。
ただ、何から始めたらいいか分かりません。
以下の質問を1つずつ順番に投げかけて、私から引き出してください。

① あなたの職種・業界・役職は?
② 1週間で最も時間を取られている業務トップ3は?
③ その業務で繰り返し記入する紙・Excel・台帳はありますか?
④ 同じ情報を複数の場所に転記していませんか?
⑤ スマホで現場入力できれば楽になる作業はありますか?

すべての回答を受け取った後、AppSheetで最初に作るべきアプリTOP3を、優先順位つきで「アプリ名・列構成・期待効果」を添えて提案してください。

このプロンプトの肝は、AIに「答え」を聞くのではなく、AIに「質問してもらう」という発想です。

自分の困りごとは、自分では意外と言葉にできません。
でも順番に問われると、ポロッと出てくる。

今回のセミナーで林業の方の現場アプリが組み上がっていったのも、まさにこの「逆質問で引き出す」流れと同じでした。まずはコピペで試してみてください。

AppSheetは現代の"九九"|現場経験者こそ最強のDX人材

私はよく、AppSheetのようなノーコードツールを現代の"九九"だと言います。

最初は呪文のようでも、一度身につければ一生使える、現場の基礎計算力。
そしてこの力は、エンジニアの専売特許ではありません。

むしろ強いのは、長年その現場で汗をかいてきた人です。

「どの作業に毎日ムダな時間を取られているか」を骨身で知っているのは、プログラマーではなく現場の当事者だから。

技術は後から、ノーコードで補える。最終学歴より、最新学歴。 

何歳からでも、どんな業界からでも、学び直して自分の現場を自分で変えられる—林業の方がその夜アプリを1つ完成させた事実が、それを証明しています。

次回は、その先へ進みます。

【次回セミナー】石川県DX実践セミナー 〜Google AppSheet応用編・現場で回り続けるアプリへ〜
📅 2026年7月19日(日) 10:00〜12:00
📍 金沢未来のまち創造館(石川県金沢市野町3丁目11番1号)
AppSheetの応用機能を、ハンズオンで"業務改善"に変える120分。「作れた」の先にある「使われ続ける」アプリづくりを、一緒にやりましょう。
👉 お申し込み:https://solobizjourney.com/dx-seminar/appsheet-advanced/

❓ よくある質問(AppSheet編)

Q. AppSheetはプログラミング不要で、本当にアプリが作れる?
A. はい。Googleスプレッドシートを土台に、画面上の設定だけでアプリが作れます。今回のセミナーでも、参加者が一切コードを書かずに2時間弱で2つのアプリ(出退勤管理・林業の作業管理)を動く状態にしました。

Q. AppSheetで最初に作るべきアプリは?
A. 「毎日・毎週、紙やExcelに繰り返し記入している記録」から始めるのがおすすめです。出退勤、日報、点検、在庫などが定番。迷ったら、本文⑤のサンプルプロンプトをAIに貼り付ければ、あなたの業務に合った"最初の1本"を提案してくれます。

Q. 林業や建設、介護などの現場仕事でもAppSheetは使える?
A. 使えます。むしろ現場仕事との相性は抜群です。スマホからその場で入力でき、紙→Excelの二重入力をまるごと消せるため、「事務所に戻ってからのPC作業」を減らせます。今回は林業の作業管理アプリを実際に組み立てました。

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