【石川の経営者様へ】「変化が怖い」のは生成AIを触っていないからだ。VUCA時代を生き残る小さな一歩の作り方

変化に強い人は、生まれつき肝が据わっているわけではない。「小さく変わり続ける習慣」を、もう手にしているだけだ。

「うちの会社、変化に弱くて」——その言葉、本当に社員のせいですか?

経営者や管理職の方と話していると、必ずと言っていいほどこの言葉が出てきます。

「新しいことを提案しても、現場が動かない」
「ベテランほど、やり方を変えたがらない」
「変化が怖い、という空気が会社全体にある」

お気持ちはよく分かります。けれど、私はこう思うのです。

変化を怖がる人を責めても、会社は1ミリも変わらない。 
怖がるのには、ちゃんと理由があるからです。

今は「VUCA(ブーカ)の時代」とよく言われます。

横文字なので一応だけ説明すると、変動性・不確実性・複雑性・曖昧性——要するに 「変化が速くて、先が読めない世の中」 という意味です。

AIの進化、世界情勢、人手不足、お客さんのニーズの移り変わり。
「去年と同じやり方で安全」という前提が、もう通用しなくなっている。

ここで多くの会社が、致命的な勘違いをします。

「先が読めない時代だから、ドカンと大きな改革をやらなければ」と。
DXだ、システム刷新だ、全社プロジェクトだ、と。

変化が怖い理由は、ここにあります。いきなり"大きな変化"をやろうとするから、怖いのです。

変化に強い人がやっているのは「賭け」ではなく「素振り」

VUCAの時代に求められる力は、実はシンプルです。

正解を一発で当てることではなく、小さく試して、すぐ直す力。 

野球で言えば、いきなり本番で場外ホームランを狙うのではなく、毎日コツコツ素振りをしておく、という話です。

ところが多くの会社は、素振りを飛ばして、いきなり打席に立とうとする。

数百万円のシステムを入れて、現場に「明日から使え」と号令をかける。
当然、現場は固まります。失敗したら大損害。だから動けない。だから「変化が怖い」。

私はこれを、現場で何度も見てきました。

怖いのは変化そのものではなく、「失敗したときのダメージが大きすぎる変化」なのです。

ならば、答えは決まっています。ダメージの小さい変化から始めればいい。

一番安い素振りが、個人での生成AI活用だ

ここで私が一番おすすめしているのが、経営者自身が、個人で生成AIを触ってみることです。

会社のシステムを変える話ではありません。
社長個人の、自分の時間で、です。

たとえば

  • アイデア出しの壁打ち相手にする。 「来期の方針、3つ案を出して」と打ち込んでみる。
  • 情報発信の文章を作ってみる。 ブログやSNSの下書きを書かせてみる。
  • その記事に添える画像を作ってみる。
  • 提案資料のたたき台を作らせてみる。

どれも、たった10分の小さな変化です。

そして何より——全部、自分の時間でやっていること。 

うまくいかなくても、誰にも迷惑がかからない。損害はゼロ。
ダメージがないから、怖くない。これが決定的に重要なのです。

正直に言えば、最初はうまくいきません。

私自身、的外れな答えが返ってきて「使えないな」と思った経験が何度もあります。

専門用語で言う「プロンプト」—これは要するに AIへの"発注書" ですが、最初は発注の仕方が下手だから、欲しいものが出てこない。

当たり前です。素振りも、最初は空振りばかりですから。

でも、これを毎日、自分の時間で繰り返していくと、不思議なことが起きます。

「今日、何も新しいことをしなかった自分」が、だんだん物足りなく、気持ち悪く感じてくる。 

変化が、怖いものから、当たり前のものに変わっていく。
これが、VUCA時代を生き抜く"体質"の正体です。

社長が素振りを始めた会社から、空気が変わる

ここからが、経営者の方に一番お伝えしたいことです。

社長自身が個人で小さく触っている会社と、そうでない会社では、組織の変化への強さがまるで違う。

理屈は単純です。自分で1ヶ月触ってみた社長は、現場に無茶を言わなくなります。

「最初はうまくいかないもんだ」と身をもって知っているから、現場の失敗にも寛容になる。

逆に、自分は一度も触らずカタログだけ見て「明日から全社導入」と言う社長は、現場を恐怖で固めるだけです。

地方の状況も、確実に動いています。

石川県でも、信用金庫や商工会が取引先にデジタル化を促し、融資や事業計画の場で「で、御社はAIをどう使うんですか」と問われる時代になってきました。

「隣の社長は、もう小さく始めている」—この空気感は、間違いなく広がっています。

私は今、職業訓練の現場で生成AIを教える講座を担当していますが、先日5期目が終わりました。
回を重ねるごとに、受講される方の顔つきが変わってきているのを肌で感じます。

「怖い」から始まった人ほど、小さな成功体験を積んだ後の伸びが大きい。

変化に強い人は、生まれつきではなく、後から作れる。 

これは私が現場で確信していることです。

まず、社長が10分だけ"空振り"してください

変化を怖がる組織を変える方法は、立派な改革プランを作ることではありません。

まず、社長であるあなた自身が、今日10分、生成AIを触って空振りすることです。

うまくいかなくていい。むしろ、うまくいかない体験こそが財産になります。
その「小さく試して、すぐ直す」感覚が身についた経営者の言葉は、現場に届き方が違う。
号令ではなく、背中で語れるようになるからです。

とはいえ、「一人で始めても、何から触ればいいか分からない」「自己流で空振りばかりだと続かない」—その壁にぶつかる方が多いのも事実です。

私がやっているのは、便利なツールの使い方を教える研修ではありません。

経営者と現場が、自分の力で"小さく変わり続けられる"ようになるまで、隣で一緒に汗をかく伴走支援です。

最後はあなたの会社が、私なしで走れるようになること。それがゴールです。

VUCAという、誰も先の読めない時代。
けれど、やることは拍子抜けするほど地味です。
今日、小さく一歩。 そこから一緒に始めましょう。

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