
魚を与えるな。AIという釣り竿と、釣り方を教えろ。
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ある居酒屋での会話
少し前、こんな会話を耳にしました。(※以下は、実際によくある話を元にした仮定のシナリオです)
「また給付金、あるらしいよ。10万」
「まじ?助かる〜。家賃の足しにしよ」
「だよな。来月の光熱費もやばいし」
翌月。その10万円は、ほぼ消えていた。
もう一方、別の居酒屋でも会話がありました。
「最近、仕事早くなったよな」
「ChatGPT使い始めてさ。報告書、前の半分で書けるようになった」
「それ副業でも使えるんじゃない?」
「もう使ってる。月3万くらいになってきた」
この2つの会話に、今日の結論が全部入っています。
【本論①】フェルミ推定で「現実」を直視する
感情論は、いったん棚に上げましょう。数字で話します。
前提条件(ざっくりした仮定)
- 対象:年収200〜300万円レンジ、生活がギリギリの層
- 最低賃金:時給1,100円(2025〜26年想定)
- フルタイム労働時間:年間1,600時間
- 給付は「1回きり10万円」と仮定
これで、5年後の「手元に残るもの」を比較します。
【ケース①】10万円を一回渡した場合
計算は、恐ろしくシンプルです。
| 年 | 収入増加 |
|---|---|
| 1年目 | +10万円 |
| 2年目〜5年目 | 0円 |
| 5年合計 | +10万円 |
終わり。
正確には、「今年の可処分所得が10万円増えた」というだけです。
生活が厳しい層では、大半がその月の生活費に消えます。
貯蓄や投資に回せるほどの余裕はない、というのが現実です。
これを年平均に直すと、+2万円/年相当。焼け石に水とは、まさにこのことです。
【ケース②】生成AIの基本スキルを身につけた場合
ここで言う「生成AIスキル」は、エンジニアリングでも高度なプログラミングでもありません。
- メールの下書きをAIに任せる
- 議事録を自動でまとめる
- SNS投稿文を5分で3本生成する
- 簡単なチラシをAI+Canvaで作る
これだけです。
石川県内で私が2年間70回以上のセミナー、職業訓練DX講義480時間で届けてきた中でも、この「事務レベルの効率化」で最も多くの方が変わっています。
難しいことは何もない。
では、数字に落とします。(※以下はフェルミ推定による試算・仮定です)
計算ロジック
- AI活用で「同じ時間に1.2倍の成果」が出せると仮定
- そのうち賃金に反映されるプレミアムを、控えめに10%と想定
- 有効時給:1,100円 × 1.1 = 1,210円
年間インパクト
差額110円 × 1,600時間 = +17.6万円/年
5年間で見ると:
| 年 | 収入増加(仮定) |
|---|---|
| 1年目 | +17.6万円 |
| 2年目 | +17.6万円 |
| 3年目 | +17.6万円 |
| 4年目 | +17.6万円 |
| 5年目 | +17.6万円 |
| 5年合計 | +88万円 |
たった1回の給付金の、8.8倍。
しかも、スキルは誰にも奪われません。
景気に左右されません。
物価が上がっても、時給プレミアムはついてきます。
【ケース比較:決定的な差】
| 比較項目 | 10万円給付 | 生成AIスキル |
|---|---|---|
| 1年目インパクト | +10万円 | +17.6万円 |
| 5年合計(仮定) | +10万円 | +88万円 |
| 再現性 | なし | 毎年継続 |
| 自己効力感 | 変化なし | 大幅向上 |
| 副業展開 | 不可 | 可能 |
【本論②】数字では測れない、最大の差
先ほどの居酒屋の会話に戻ります。
10万円をもらった人は、翌月も同じことを言うでしょう。
「また給付金、来ないかな」と。
これは責めているのではありません。
構造がそう設計されているからです。
もらうことに慣れた人は、「待つ」ことを覚えます。
一方、AIで自分の仕事が速くなった人は、「次は何を効率化できるか」を考え始めます。
このマインドの違いが、半年後・1年後の年収に、フェルミ推定では計算できないほどの差を生みます。
石川県の職業訓練校で教えている受講生の中にも、50代・60代で初めてAIに触れた方がいます。
最初は「自分には無理」と言っていた方が、3ヶ月後には「業務報告書の時間が半分になった」と話す。
この瞬間の顔を、私は何度も見てきました。
自己効力感が生まれたとき、人は初めて「次」を考えられるようになります。
【結論】行政へ、経営者へ、そして「今、苦しいあなた」へ
これはユートピア的な理想論ではありません。
フェルミ推定という粗い計算ですが、方向性は明確です。
一時的な現金より、持続可能なスキルの方が、長期的な年収インパクトは圧倒的に大きい。
行政の皆さんへ。
バラマキの予算があるなら、そのうちの一部でいいので「AI活用教育」に使ってください。
石川県・富山県の中小企業がこの変化に乗れるかどうか、今が正念場です。
経営者の皆さんへ。「うちの従業員にAIは早い」と思っていませんか。
40代・50代でも、ちゃんと使えるようになります。私が保証します。
そして、今まさに生活が厳しいあなたへ。
「10万円くれないかな」と待つ時間を、生成AIに対して質問する時間に変えてください。
その1時間が、あなたの時給を確実に動かし始めます。
金沢から、地方から、でも世界とちゃんと戦える「稼ぐ力」を。一緒に作りましょう。
