【続・生成AI普及論】私が否定した「同調圧力」を、今度はあえて利用する理由|イノベーター理論と26.7%の意味

「毒をもって毒を制す」——日本人が最も苦手で、最も得意なものを味方につける。

前回の投稿で、私はこう言い切りました。

「生成AI活用100%なんて目指さなくていい」

「全会一致を求める同調圧力は、思考停止だ」と。

ありがたいことに、たくさんの反響をいただきました。

でも、こんな声も届いたんです。

「じゃあ結局、誰に向けてAI活用を広めればいいんですか?」

……ごもっともです。

今日は、その問いにお答えします。

そして最後には、私が前回あれほど否定した「同調圧力」を、今度はあえて利用するという、ちょっとズルい戦略についてもお話しします。

「誰に届けるか」の答えはシンプルだった

結論から言います。

年齢? 関係ありません。 性別? 関係ありません。

学歴? 役職? ……ぜんぶ関係ありません。

届けるべき相手は、たったひとつ。

「興味を持った人」

それだけです。

私のセミナーに来る人たちの共通点

これまで2年で70回以上、商工会連合会や職業訓練校で登壇してきました。

参加者の顔ぶれは実にさまざまです。

20代もいれば、60代もいる。 会社員もいれば、個人事業主もいる。

でも、ひとつだけ共通点がありました。

自分の意思で、そこにいる。

自腹で参加費を払う人。 自分の時間を使って学びに来る人。

つまり「熱量」を持っている人たちです。

ただ、今年あたりから少し風向きが変わりそうです。

企業の福利厚生やリスキリング制度の一環で、「会社に言われたから来ました」という方も増えてくるでしょう。

だからこそ、私は改めて考えました。

誰にフォーカスすべきか?

「やる気のない人」を変えるのは、とても難しい

正直に言います。

「気分が乗らない」 「今のやり方を変えたくない」 「別に困ってないし」

……そういう方の考えを変えることも、不可能ではありません。

でも、ものすごく時間がかかります。

限られた時間とエネルギーを、どこに注ぐべきか。

私の答えは明確です。

興味を持ってくれた人に、全精力を傾ける。

ここからが本題です:「逆転の発想」

では、なぜ「興味のある人」だけに集中するのか。

単に効率がいいから?

……それもあります。

でも、もっと大きな理由があるんです。

想像してみてください。

勇気を出して、リスクを取って、生成AIを使い始めた人がいる。

その人が成果を出し始める。 周囲が「あれ?」と気づく。

そのとき、何が起きると思いますか?

日本人が一番苦手で、一番大好きなものが動き始めます。

そう。

「同調圧力」です。

前回否定したものを、今度は利用する

「ちょっと待って、石原さん。前回あれだけ同調圧力を批判してたじゃないですか」

はい、その通りです。

でも、よく聞いてください。

前回私が否定したのは、「全員一致を強要する、思考停止の同調圧力」です。

今回お話しするのは、「先行者の成功が自然と周囲を動かす、普及のための同調圧力」

まったく別物です。

毒も薬も、使い方次第。

「毒をもって毒を制す」——まさにその発想です。

データが示す「空気の変わり目」

ここで少し、数字の話をさせてください。

新しいものが社会に広まる過程を研究した「普及学」という分野があります。

ざっくり言うと、こんな感じです。

利用率25%前後 →「使ってる人、けっこういるよね」と話題になり始める。空気が変わるスタートライン。

利用率30〜35% →「普通の人も使い始めた」と感じる。ここで同調圧力が本格化。

利用率50%超 → 使う側が多数派に。「なんで使ってないの?」と聞かれる世界。

では、今の日本はどこにいるのか?

総務省の情報通信白書(2025年版)によると、生成AIの個人利用経験率は26.7%

もう、25%のラインは超えているんです。

つまり、空気はすでに変わり始めている。

次の山は「30〜35%」。

ここを超えれば、同調圧力が持続的に働く状態になります。

だから私は、先頭を走る人を全力で応援する

データが示す通り、今は「全員を説得する」フェーズではありません。

むしろ、興味を持って動き出した人——いわば「先行者」——を成功させることが最優先です。

彼らが道を切り拓けば、その道は自然と広がっていく。

後から来る人たちも、「自分も歩いてみようかな」と思えるようになる。

それが、同調圧力の「良い使い方」です。

おわりに:私の宣言

というわけで、私はこれからも「興味を持ってくれた人」に全精力を傾けます。

やりたい人を、どんどん先に進ませる。 その背中が、次の人を動かす。

地方からでも、世界とつながれる。 自分らしく働ける社会を、一緒につくっていきましょう。

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