
「完璧」を手放したら、AIが味方になった。
これは、私自身の実際の経験に基づくお話です。
セミナーが終わると、必ず何人かの方が近づいてきて、こう尋ねます。
「石原さん、どうしたらそんなに生成AIを使いこなせるんですか?」
その度に、私は少し困った顔をして、こう答えています。
「実は、使いこなしてなんていないんですよ」
相手はきょとんとします。当然ですよね。
講師をしている私が、そんなことを言うのですから。
でも、これは本当のことなんです。
Contents
朝、パソコンを開くと知らない機能が増えている
今朝もそうでした。
いつものようにChatGPTを開いたら、見慣れない機能が追加されていました。
昨日まではなかったものです。
ChatGPT、Gemini、Copilot、Claude……。
名前を聞いたことがあるかもしれません。
これらのAIツールは、まるで競い合うように、日々進化しています。
たとえるなら、毎日少しずつ看板や棚の配置が変わるコンビニのようなもの。
昨日まで右にあった商品が、今日は左に。新商品が突然登場する。
そんな変化の速さについていくのは、正直、大変です。
「全部知らないと使えない」という呪い
多くの方が、こんな風に思っているようです。
「すべての機能を知らないと、使いこなしているとは言えない」
これは、とても苦しい考え方です。
冷蔵庫のたとえで考えてみましょう。
あなたは冷蔵庫の全機能を知っていますか?
氷を作る温度の細かい設定、野菜室の湿度調整、急速冷凍モード……。
知らなくても、毎日使っていますよね。それで十分なんです。
生成AIも同じです。
業務に使える機能だけ知っていれば、それでいい。
知らなくてもいい機能は、山ほどあるんです。
私がやっているのは、ただ「毎日使う」だけ
では、私は何をしているのか。
答えはシンプルです。
毎日、使っているだけです。
朝、パソコンを開いたら、まずAIに話しかける。
メールの下書きを手伝ってもらう。資料の構成を相談する。ちょっとした計算をお願いする。
特別なことは何もしていません。
歯を磨くように。コーヒーを淹れるように。
それが、いつの間にか習慣になっていました。
完璧主義を捨てたら、楽になった
以前の私は、完璧主義者でした。
「すべてを理解してから使おう」
「間違った使い方をしたら恥ずかしい」
そう思って、なかなか手を出せませんでした。
でも、ある日気づいたんです。
完璧である必要なんて、どこにもない。
むしろ、「使いながら学ぶ」ほうが、ずっと楽しい。間違えても、失敗しても、誰も困らない。
そう思えた瞬間、肩の力が抜けました。
変化の波と、毎日少しずつ戯れる
AIの進化は速い。それは事実です。
でも、巨大な波に一気に乗ろうとするから、怖いんです。
そうではなく、毎日少しずつ、その波と戯れる。波打ち際で遊ぶように。
そんな軽やかな付き合い方が、変化の時代を生き抜く知恵なのだと、私は思います。
おわりに
「使いこなさなくても、使い続けている」
それが、私のやり方です。
完璧を目指さず、ただコツコツと。
それだけで、十分に結果は出ます。
あなたも、今日から始めてみませんか?
まずは一つ、AIに話しかけてみる。それだけでいいんです。


