
地方に必要なのは、ITの知識じゃない。一緒に考えてくれる仲間だ。
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「DXって言うけど、誰がやるの?」という現実
最近、各地を回っていて強く感じることがあります。
「DXが必要なのはわかってる。でも、うちには担当できる人がいないんだよね」
石川県内の小規模事業者さんとお話しすると、必ずと言っていいほどこの言葉が出てきます。
人口減少が進み、高齢化も進む中で、新しいことを始めるのは本当に大変です。
でも、だからこそ。
私は「DX巡回キャラバン」という仕組みを作りたいと考えています。
巡回キャラバンって、どういうこと?
イメージしてみてください。
町の公民館や商工会に、ITツールを教えてくれる人たちが定期的にやってくる。
そこで地元の事業者さんたちが集まって、生成AIやデジタルツールの使い方をワークショップで学ぶ。
まるで昔の「紙芝居屋さん」や「巡回診療」みたいな感じです。
教えるのは、ChatGPT、NotebookLM、Canvaといった、今すぐ使える無料ツール。
難しい専門用語は使いません。
「あなたのお店のこの困りごと、このツールで解決できますよ」という実践的な内容です。
一人じゃできない。だから、みんなで作る
正直に言います。
私一人では、石川県中を回ることなんてできません。
だから、私のセミナーや職業訓練講座を受けてくれた人たちに協力してもらいたいんです。
そして、各地域でワークショップに参加してくれた人の中から、「地元のリーダー」を見つけていく。
私がいつも講座で伝えているのは、「ツールの使い方を覚えることが目的じゃない」ということ。
大事なのは、目の前の課題をどうやって解決するか、その考え方です。
それを理解してくれた人たちが、次は教える側に回ってくれる。
そうやって、地域の中でDX人材がどんどん育っていく仕組みを作りたいんです。
「関係人口」じゃなくて、「地元のポテンシャル」を引き出したい
よく地方創生で「関係人口を増やそう」という話を聞きます。
もちろんそれも大事です。でも、私が目指しているのはちょっと違います。
すでに地域にいる人たちの可能性を、最大限に引き出したい。
外から誰かを連れてくるのではなく、地元の人が地元の課題を解決できるようになる。
そのためのツールとして、生成AIやDXがある。
そう考えると、やるべきことが見えてきます。
私の役割は、種をまくこと
今、私は職業訓練校や商工会連合会でDX講座を担当させていただいています。
この仕組みをもっと増やして、各地域にDX人材を「放つ」。
そして、その人たちが地元で活躍する。巡回キャラバンとして、それが定着していく。
あくまで理想ですが、想像するだけでワクワクします。
石川県でも、もっと生成AIやDXを活用しようという動きがあると聞きました。
末端の講師である私も、「自分事」として考えることが大事だと思っています。
だから、こうやって声を上げてみます。


