【地方の焼酎蔵元が生き残る秘策】アナログな現場を救う生成AI「NotebookLM」驚きの活用術

こんばんは。

前回に引き続き、今回はアナログな業務、そして世代交代といった課題を抱える地方都市の焼酎蔵元に焦点を当てます。

「うちみたいなアナログな蔵にAIなんて…」

そう思われるかもしれません。

しかし、生成AIツール「NotebookLM」を使えば、その悩みは大きなチャンスに変わる可能性があります。

この記事では、架空の焼酎蔵元を舞台にしたストーリー仕立てで、具体的な業務改善の方法をお伝えします。

ぜひ、自社の状況と照らし合わせながら読んでみてください。

この記事を読めば、伝統を守りながらも新しい時代を生き抜くための、具体的なヒントが得られます。

そもそも「NotebookLM」って何?中学生にも分かるように説明します

「NotebookLMって、ChatGPTと何が違うの?」とよく聞かれます。

一言でいうと、NotebookLMは「あなただけの超優秀な見習い」です。

想像してみてください。

あなたは焼酎づくりの名人(杜氏)です。あなたの頭の中には、長年の経験で培った言葉にできない「勘」や「コツ」が詰まっています。

新しい弟子にそれを教えたいけれど、マニュアル化するのは難しい…。

ここで、NotebookLMという見習いを雇います。

この見習いは、あなたが書いた過去の醸造日誌、レシピ、仕込みの記録、さらには昔の杜氏が残したメモまで、渡した資料はすべて一瞬で記憶します。

そして、あなたが渡した資料の範囲内でしか答えない、とても忠実な部下です。

例えば、「去年の冬、もろみの温度管理で一番気を付けたことは何だっけ?」と聞けば、膨大な日誌の中から的確な答えを瞬時に探し出してくれます。

インターネットの不確かな情報に惑わされることなく、あなたの蔵だけの「秘伝の書」を学習したAIアシスタントになるのです。

これがNotebookLMのすごいところ。外部の情報を遮断し、あなたの資産(情報)を最大限に活用してくれる、まさに中小企業のためのツールと言えるでしょう。

NotebookLM活用で「お困りごと」を「お宝」に変える3つの方法

では、具体的にどう活用するのか?

架空の蔵元「金澤蒸留所」の悩みと共に見ていきましょう。

1. 「見て覚えろ」からの脱却!暗黙知を形式知に変える「デジタル杜氏」

お困りごと:

ベテラン杜氏の「勘」に頼りきり。

後継者や若手に技術をどう継承すればいいか分からない。

NotebookLM活用法:

まず、杜氏の日々の作業記録、温度や湿度のデータ、過去の成功例や失敗談をすべてNotebookLMにアップロードします。

これだけで、蔵の歴史と技術が詰まったデータベースが完成します。

若手スタッフは、分からないことがあればNotebookLMに直接質問できます。

「二次仕込みの際、最も重要な工程を3つ教えて」
「過去5年間で、麹づくりがうまくいかなかった原因を要約して」

このように尋ねれば、NotebookLMは膨大な記録の中から、まるでベテラン杜氏が隣で教えてくれるかのように、的確な答えを提示します。

これにより、これまで「背中を見て学ぶ」しかなかった伝統技術が、誰でもアクセス可能な「知の資産」に変わるのです。

2. 新しいファンを創造する「マーケティングブレストAI」

お困りごと:

いつも同じ顧客層で、売上が伸び悩んでいる。若者や女性に響く商品や売り方が分からない。

NotebookLM活用法:

自社の売上データ、顧客からのアンケート、焼酎に関する市場トレンドの記事、人気の飲食店レビューなどをNotebookLMに読み込ませます。

そして、AIに壁打ち相手になってもらうのです。

「20代女性に響く、新しい焼酎カクテルのアイデアを5つ提案して」
「インバウンド観光客向けに、蔵見学の魅力を伝えるSNS投稿文を英語で作成して」

NotebookLMは、あなたが与えた情報だけを基に、新しい視点や斬新な切り口のアイデアを無限に生み出してくれます。

高価なコンサルタントを雇わなくても、データに基づいた戦略的なマーケティング施策を立案する強力なパートナーになります。

3. コストの源泉だった「焼酎廃液」を宝に変える「アップサイクルAI」

お困りごと:

焼酎を造る過程で出る「焼酎粕(廃液)」の処理コストが年々負担になっている。環境にも優しくない。

NotebookLM活用法:

焼酎粕の再利用に関する国内外の論文、特許情報、他業種の成功事例などを集めてNotebookLMにインプットします。

そして、こう質問します。

「この資料に基づき、最もコスト効率よく焼酎粕を再利用する方法をリストアップして。

特に、化粧品や健康食品への応用事例を詳しく知りたい」

するとAIは、資料の中から「焼酎粕に含まれる成分が、保湿効果の高い化粧品の原料になる可能性」や「アミノ酸が豊富なため、高級な家畜用飼料や有機肥料として販売した事例」などを探し出してくれます。

これは、単なるコスト削減に留まりません。

厄介者だった廃液が、新たな収益源、つまり「お宝」に変わる瞬間です。

なぜ私がこのような提案ができるのか?

「ITコンサルが、なぜ地方の蔵元の気持ちまで分かるんだ?」

そう思われたかもしれません。私はこれまで、カナダでのワーキングホリデー、アメリカでのECサイト店長、そして地元金沢での民泊事業と、常に現場で課題と向き合ってきました。

特に、ITの力を活用して運営していたECサイトの売上が急激に伸び、お客様から『命の恩人です』と感謝された経験が、今の私の活動の源泉となっています。

生成AIは、決して魔法の杖ではありません。どんな情報をAIに与え、どう質問するかで、返ってくる答えの価値は天と地ほど変わります。

また、新しいツールをアナログな現場に導入する際は、必ず心理的な抵抗や運用の壁が立ちはだかります。

だからこそ、ただツールを紹介して終わり、ではなく、あなたの隣で一緒に考え、汗をかく「伴走支援」が必要不可欠なのです。

私は、あなたの会社が抱える「お困りごと」と、最新技術の可能性を結びつけ、新しい未来を共に創るお手伝いをしたいと本気で考えています。

今回も、生成AIツールを地域課題の解決に使ってみよう、というお話でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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この記事を書いた人

石原 愛信(いしはら あきのぶ)

石川県DX専門家 / 中小企業支援コーディネーター

石川県内の中小企業・小規模事業者様向けに、生成AIやITツールを活用した業務効率化の伴走支援を行っています。

これまでに商工会などで65回以上のセミナー・研修に登壇 。

▼個別相談・伴走支援をご希望の経営者様へ

私のコンサルティングや伴走支援には、費用の一部を公的機関が負担する「専門家派遣制度」をご利用いただけます。

ISICO(石川県産業創出支援機構)や石川県商工会連合会などに、公式な専門家として登録しております。

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