
こんにちは、DX・IT導入講師の石原です。
数々の企業研修や講演会で登壇してきた経験から、今日は「話すスピード」についての重要な気づきを共有したいと思います。
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いま、なぜ「ゆっくり話法」なのか
最近のテレビを見ていると、コメンテーターたちの話し方が気になりませんか?
早口で相手を論破しようとする場面が増えています。
しかし、本当の説得力とは、相手を打ち負かすことではないはずです。
私が担当する研修では、あえてゆっくりと話すことを心がけています。
その理由は、以下の3つの発見にあります。
発見1:沈黙は「考える時間」を生む
授業やセミナーでゆっくり話すと、不思議なことが起きます。
受講生の目の輝きが変わるのです。
早口で一方的に情報を詰め込むのではなく、適度な間を取ることで、聞き手は内容を咀嚼し、自分の経験と結びつける時間を得られます。
発見2:「速さ」は必ずしも「知性」を表さない
お笑い芸人の養成学校の講師が語っていた言葉が印象的でした。
「ネタ中に早口になるのは、実は自信のなさの表れなんです」
この言葉は、ビジネスの場面でも当てはまります。
早口は往々にして、「早く話さなければ」という焦りや不安から生まれています。
逆に、ゆっくりと話せる人は、自分の言葉に確信を持っている証なのです。
発見3:「間」が信頼を築く
ゆっくり話すことには、意外な効果があります:
- 言葉の選択が慎重になり、内容の質が向上
- 話者の落ち着きが聞き手に伝播し、理解度が上がる
- 重要なポイントが明確に伝わる
実践のポイント:「3秒ルール」
では具体的に、どう実践すればよいのでしょうか?私が提案するのは「3秒ルール」です。
重要なポイントを話した後、必ず3秒の間を取ります。
この簡単な実践で、プレゼンテーションの質が劇的に向上することを、多くの研修生が実感しています。
まとめ:本当の説得力とは
論破の文化が持てはやされる今だからこそ、私たちは立ち止まって考える必要があります。
相手を打ち負かすことが目的なのか、それとも真の理解と共感を得ることが目的なのか。
ゆっくり話すことは、単なるテクニックではありません。
それは、相手を尊重し、深い理解を目指す姿勢の表れなのです。
次回の講演やプレゼンテーションで、ぜひ意識してみてください。
きっと、新しい発見があるはずです。