地方企業のIT人材、採用か育成か?-現場で悩む経営者の本音と解決策

皆さん、こんにちは。地方企業でIT人材の確保に悩んでいませんか?

「都市部から採用したいけど、給料が高すぎる...」

「今いる社員にITスキルを身につけてほしいけど、どうすればいいの?」

そんな声をよく耳にします。

今日は、都市部からのIT人材採用と、社内での人材育成について、実際の経験を交えながらお話ししていきましょう。

都市部からの採用、その現実

まず、都市部からIT人材を採用する場合を考えてみましょう。

「即戦力が欲しい!」というのは、経営者の方なら誰もが思うことですよね。

確かに、経験豊富なIT人材がいれば、システム導入やデジタル化の計画立案から実行まで、スピーディーに進められます。

でも、ここで大きな壁が立ちはだかります。それは給与です。

都市部のIT企業で働く人材を地方に呼び込もうとすると、少なくとも年収500万円以上は必要になってきます。

さらに、引っ越し費用や住宅手当なども考慮しなければなりません。

また、給与の問題をクリアできたとしても、

「地方での生活に馴染めるか」

「家族は環境の変化に対応できるか」

という不安もあります。

実際、せっかく採用しても1-2年で退職してしまうケースも少なくありません。

社内育成のリアルな姿

では、もう一つの選択肢である「社内人材の育成」はどうでしょうか?

私自身、地方企業でIT人材の育成に携わってきた経験から言えば、これは確実に効果のある方法です。

ただし、重要な前提条件があります。

それは「社内で教育できる人材がいること」です。

たとえば、私の場合、社員さんたちに「エクセルの関数」や「業務の自動化」を教える際、まず身近な例を使って説明します。

「毎日手作業でやっている請求書の作成を、ボタン一つで完了させましょう」といった具合です。

すると、「えっ、それ本当にできるんですか?」と目を輝かせる社員さんが必ず現れます。

この「気づき」と「やる気」を大切に育てながら、少しずつスキルアップしていく。

そして、できるようになったことを実際の業務で使ってもらう。

この繰り返しで、社員さんたちは着実に成長していきます。

社内育成の課題と解決策

ただし、注意点もあります。

社内育成の場合、成果が出るまでに時間がかかります。

半年から1年は見ておく必要があるでしょう。

また、先ほども申し上げたように、教える側の存在が不可欠です。

「でも、うちには教えられる人がいない...」という声も聞こえてきそうですね。

その場合は、外部から定期的に講師を招いたり、オンライン研修を活用したりする方法もあります。

ただし、その場合でも、社内で進捗をフォローできる人材は必要です。

まとめ:自社に合った選択を

結論として、どちらが良いかは一概には言えません。

ただ、地方企業の多くは、予算と時間の制約を考えると、社内育成からスタートするのが現実的だと私は考えています。

もちろん、それには「教える人材の確保」という課題をクリアする必要がありますが、一度その基盤ができれば、組織全体のITスキル向上につながっていきます。

大切なのは、自社の状況をしっかり見極めることです。

予算、時間、人材...これらを総合的に判断して、自社に合った方法を選びましょう。

そして、小さな一歩からでも、確実に前に進んでいくことが重要です。

皆さんの会社でも、まずは現状を見つめ直してみませんか?

きっと、新しい可能性が見えてくるはずです。

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