来週は金沢市で2回目のChatGPT入門セミナー開催します。
これまで通り、少人数で実施します。
また沢山の質問や新しいアイデアに出会えるのが楽しみです。
こういう活動を福井、富山にも広げていきたいと思っています。
ChatGPTを活用した社内セミナーの意外な効果
ChatGPT 入門セミナーの参加者からのご要望で社内セミナーも行っています。
「ChatGPT をえさとして使いたい」
依頼して頂いた経営者からの言葉、
最初はピンと来ませんでしたが、社内セミナー開催後、謎が解けました。
社内セミナーの副産物
参加者をこのようなメンバーだと想定しましょう。
- 経営者(60代)
- 和菓子屋の3代目オーナー
- 伝統を重んじつつ、新しいことにも興味を持つ
- 売上げの停滞に頭を悩ませている
- 社員とのコミュニケーションを大切にしている
- 総務担当社員(番頭さん的存在)
- 30代後半の女性
- 経営者を支える右腕的存在で、オフィスの中心人物
- 人間関係を大切にし、社内の雰囲気作りに貢献
- 新しい技術やツールに対して柔軟な姿勢を持つ
- 職人(50年の経験を持つ)
- 70代男性
- 和菓子作りの伝統技術を継承し、品質にこだわる
- 新しい変化には慎重な姿勢を見せるが、品質向上のためなら聞く耳を持つ
- 後進の指導にも情熱を注ぎ、技術の継承に力を入れている
- 新入社員
- 20代前半の男女
- 和菓子の伝統に興味を持ち、現代的な感覚で新しいアイデアを提案する
- SNSやデジタルマーケティングに精通しており、店の宣伝に新しい風を吹き込む
- 職人や経営者から和菓子作りの技術や哲学を学びつつ、新しい試みを提案する意欲的な存在
この四名がそれぞれノートパソコンに向かい、ChatGPT に質問を投げかけるスタンバイをしています。
そこで、私が社長に
「どんな問題があるんでしょう?」
社長は答えます。周りの従業員は聞き耳を立てています。
- 最近、なんも予兆もなくエース社員が辞めてしまった。困っている
- たくさん求人募集を出しているが、人材が集まらない、どうしたらいいのか?
- 新人と職人さんのコミュニケーションがうまくいっていないようだ、どうしたいい?
このやり取りだけで、このセミナーの役割は50%以上果たしました。
小規模の経営者はなかなか従業員に本音が言えません。
従業員も毎月決まったお給料を出していただいてる安定した状況だと、
社長が困っていると思ったりする事はありません。
変化への抵抗を乗り越える
明らかにされた社長の思いを元に、ChatGPT から提案を出してもらう作業を参加者全員でやっています。
この時はビジネスのフレームワークなどを利用するといいと思います。
- 最近、なんも予兆もなくエース社員が辞めてしまった。困っている → なぜなぜ分析
- たくさん求人募集を出しているが、人材が集まらない、どうしたらいいのか? → ロジックツリー
- 新人と職人さんのコミュニケーションがうまくいっていないようだ、どうしたいい? → アイスブレイク活動
会社の実情をよく知っている、IT に関して抵抗がない方はこれを機会に生成AI を前向きに使って行く事ができます。
経営者自身が生成AIの利用に前向きであるという事も、隣で社長も頑張って質問している姿でわかります。
よくあるのですが、多くの企業で見られるように、変化に対する抵抗は大きな障害となり得ます。
「ChatGPT ? ただの機械でしょ」
セミナーに参加する前にそう言っていた社員もみんなの前で、ChatGPT が想像以上の提案を忖度なしにしてくる事で
「すごい、俺のポジションなくなるかも」
斜に構えていた人にもスイッチが入ります。
そして、いつもいるメンバーからの提案なら受け入れられなくても、
「ChatGPTが提案しているから、ちょっと試してみるか」
という感じで、これまで変化を拒絶していた土壌に変化するかもしれません。
こういう副次的な変化が
「えさ」
なんですね。
まとめ
ChatGPTを用いた社内セミナーは、技術習得だけでなく、社内のコミュニケーション活性化、変化への抵抗の克服、そして様々な部署や世代間の理解促進といった、想定外の多くの利点をもたらします。
経営者の方はIT が苦手でも、逃げてはいけません。
生成AI の導入、それに向かって検討している姿を従業員に見せるのは今だと思います。
共有できなかった思いを伝える最高の場になります。